神経ネットワークの機能的な偏りが
身体機能や生理機能の偏りを生み出し、
結果的に構造的な偏りとなって現れる
私たちの身体は柔らかい機械
先祖代々、与えられた環境内で生存確率が高かった数々の習性をあなたも持って生まれています。
環境内で自分を変化させながら、物質代謝の起こる柔らかい機械として、機能と構造を変えながら命が脈々と繋がれて今があります。
生存のために偏り過ぎた神経ネットワークの機能をリセットし、全体が機能するように働きかけるのが私の仕事です。
生存が最大のミッション
Survival is the biggest mission for lives
今のあなたが生きていられるのは、あなたの先祖が代々生きて命を繋いできたからこそです。今のあなたには既に、生存のために必要な機能が生まれつき備わっています。
逆に言えば、他人の嫌だと思うことや自分でも嫌だなと思うこと、考えずに自然にやってしまうことは全て生存において各場面で機能を果たしてきたからこそ存在しています。
食べ過ぎたら脂肪がつく、筋トレしたら筋肉がつく、疲れたら眠くなる、歳をとる、人に嫌われないように振る舞う、組織内での役割を演じる、理不尽が通る…
時に不都合な私たちの習性は、例外なく生存に有利だったからこそ残っており、生存に有利に働かなかった機能をたまたま持った個体や文化は既に絶えているのです。
時間と食糧の制約
Limitations of time and energy intake
私たちの最も大きなテーマである生存において制約となるのは、エネルギー摂取と1日24時間という事実です。飢餓状態がデフォルトだった野生時代のヒトから数十万年間、現代の経済的に豊かになった国々ではもはや考えられなくなってしまうくらいにエネルギー摂取は大きな課題でした。どうすればエネルギーを摂取できるか、ヒトはそこで社会性を発展させることでエネルギーの確保をなし得たのです。そしてその社会性を発展させるのに大きく寄与したのが、1日が24時間というどうしようもできない制限です。狩猟採集時代のヒトは、24時間ずっと食糧を探すことに特化したものが生き残ってきたのではなく、家族、部族を作り、情報交換、そして世代を越えて知恵を交換することで、それぞれができることで組織内で機能を果たすことによって、食糧を分配してもらうという社会性を獲得したのです。
エネルギーは節約した者勝ち
The winner is Energy savers
人類史上、今の飽食の時代は過去100年を除いて経験したことのない“異常事態”です。ホモ・サピエンスに限って言えば過去の数十万年間、多様性をもつ個体が生まれましたが、飢餓状態が当たり前だった期間が長いことからわかるように、食糧が著しく減る氷河期を乗り越えるためにも消費エネルギーを節約できた個体がより生存確率が高いことは容易に想像できることでしょう。
隣に階段があってもエスカレーターに並ぶ、背もたれや肘掛けがある椅子にもたれかかる、片足に体重を乗せて立つ、世界像を作って人や社会を決めつける、学習機能、ああすればこうなる思考、組織に属して他の仕事は人に任せて自分のことだけに集中する…全ての教わらなくても自然にやってしまうことは、実は省エネしようとしてきた、先祖が与えてくれたギフトなのです。
その不都合が生じる省エネ機構の一環に、神経ネットワークの機能偏向があります。それは限られたエネルギー摂取の環境下で社会性と環境変化への対応や身体構造の適応のために全部の神経ネットワークを機能させるのではなく、今一番使わなければ生存が危ぶまれる一部の神経ネットワークに資源を配分し、構造的な変化まで適応した結果が脊椎サブラクセーションという状態です。つまり、カイロプラクターが唯一の対象とする脊椎サブラクセーションは、先祖が獲得した省エネして生存しようとするギフトによってもたらされた、不都合な側面と言えます。好都合があれば不都合も必ず付いてきます。脊椎サブラクセーションという状態が不都合になったときに、カイロプラクターはお役に立てるのです。